思い出のリバーシーバス釣行記 vol.2
福井県 梶原さん ― 九頭竜川編
『清流に宿る夢、銀の弾丸』
RIVERIST「思い出のリバーシーバス釣行記」募集ページのアンケートフォームより、福井県在住の梶原さんから九頭竜川シーバス体験談のご応募がありました。
いただいた内容をもとに、感情の流れや情景が浮かぶようにストーリーとして再構成しました。どうぞお楽しみください。
第一章:挑戦の背景
「一度は訪れてみたい川がある。」
梶原さんがそう語ったのは数年前。名前は九頭竜川。全国のアングラーが憧れるフィールドであり、同時に「簡単には魚に出会えない川」としても知られている。
澄みきった水、広大な河口域、時に荒々しい流れ。SNSで目にした九頭竜シーバスの銀色の魚体は、彼の心を強く揺さぶった。
「いつか自分も、この川で釣りたい」――そう願い続け、数度の遠征を経て、ついに勝負の日を迎えることになった。
第二章:運命の一日
2024年6月下旬。梅雨の合間で曇天、微風。気温はやや蒸し暑く、水温は上昇傾向にあった。
「今日は流れ込みが効いているかもしれない」
そう考えた梶原さんは、支流が合流するポイントへ足を運んだ。
最初は反応がなく、ルアーローテーションを繰り返す。ミノー、シンペン、バイブ。だが無言のまま流れる九頭竜川。
30分ほど経ったころ、水面に微かなベイトのざわめき。
「チャンスだ」
その瞬間、アイマのコモモ125SFを流れ込みに通した。ラインが張った直後――「ドンッ!」
全身に電流が走るような衝撃。ロッドが大きく弧を描き、リールのドラグが鳴り響く。
「これはデカい…!」
魚は一気に下流へ突っ走り、流れのヨレに潜ろうとする。ラインテンションを保ちながら慎重にやり取りを続ける。
1分、2分、いやもっと長く感じた。実際には10分以上、全身が張りつめるファイト。
そして、ついに銀色の魚体が姿を現した。水中で反射するその光は、まさに「弾丸」。
タモ入れに成功した瞬間、足の震えと安堵で膝から力が抜けた。
第三章:歓喜と学び
ランディングしたのは 82cmの堂々たるランカーシーバス。
その重さと迫力に、ただ「ありがとう」という言葉しか出てこなかった。
仲間に写真を送ると、「おめでとう!」「やっぱり九頭竜はすごい!」と次々と祝福の声。
その一言一言が、自分の努力を認めてもらえたようで胸に沁みた。
今回の学び
- タイミングを信じること
朝から無反応でも、ベイトのざわめきが見えた瞬間が勝負所だった。 - ルアー選択は「流れ」と「レンジ」
ミノーでは反応せず、レンジをやや下げたコモモが効果を発揮した。 - 川に通い続ける覚悟
一度で結果を出すのは難しい。川を信じ、通い続けた先にこの一本があった。
使用タックル&ルアー
- ロッド:ダイワ モアザンブランジーノ 97ML/M
- リール:シマノ ツインパワーXD C3000XG
- ルアー:アイマ コモモ 125SF
釣果
- シーバス 82cm(九頭竜ランカー)
奇跡の一枚

編集後記
梶原さんが出会った82cmの九頭竜ランカーは、憧れ続けてきた夢が努力の末に形となった一本です。
通い続け、チャンスを逃さず、最後まで信じ抜いたからこそ掴めた瞬間でした。
美しくも厳しい九頭竜川は、誰にでも簡単に微笑んでくれる川ではありません。
だからこそ、この銀色の弾丸は特別な意味を持ちます。
この体験から学べるのは――釣りにおいても人生においても、「信じて続ける覚悟」が大切だということ。
一瞬の輝きを手にした物語は、次に川に立つあなたの心を強くしてくれるでしょう。
梶原さん、素晴らしい体験と学びを共有していただき、本当にありがとうございました。
RIVERISTからのひとこと
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あなたの体験が、次の「思い出のリバーシーバス釣行記」として紹介されるかもしれません。
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