『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』に学ぶ|現代人が忘れた“自然との再接続”と、リバーシーバスに通じる生き方|RIVERISTレビュー

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はじめに

こんにちは、RIVERISTのBORAです。
今回紹介するのは、ハーバード大学の精神医学教授ジョン・J・レイティ氏とリチャード・マニング氏の共著、
『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』。

画像出典:『GO WILD 野生の体を取り戻せ! (NHK出版)書影/Amazon.co.jpより引用』

この本を一言でいえば──
「現代の快適すぎる生活が、心と体を壊している」
という警鐘であり、
「自然とともに生きることで人間本来の力を取り戻せる」
という提案でもあります。


農耕が“健康の崩壊”を招いた

人間が農耕を始め、定住し、穀物中心の食生活になったことで、
肥満・糖尿病・うつ病・アレルギーといった“文明病”が増えたというのが著者の主張。

狩猟採集民は、常に体を動かし、自然のリズムで暮らし、
「食べ物・運動・睡眠・仲間・ストレス」がバランスしていた。

つまり──
「動物としての人間」から離れすぎたのが、現代の不調の根源なんです。


健康を取り戻す5つのステップ

  1. 糖質をやめる
     エネルギーを炭水化物に頼るのではなく、脂質中心に切り替える。
     血糖値の乱高下が減り、集中力が安定する。
  2. 良質な脂肪と動物性たんぱく質を摂る
     草を食べて育った牛や、自然に近い魚を選ぶ。
     “食物連鎖の上流”に近い食材が健康を支える。
  3. 動く(野生の運動をする)
     「歩く」「走る」「登る」など、複雑で自由な動きこそ脳を活性化する。
     特にトレイルランのような“不安定な地形を走る運動”は、認知症予防にも効果的。
  4. よく眠る(野生の睡眠)
     夜はしっかり暗く、朝はしっかり光を浴びる。
     スマホの光に脳を支配されず、“自然の明暗”に合わせて休む。
  5. 自然の中に身を置く
     人間の神経系は、森や川、風、鳥の声といった自然の刺激で整う。
     これが本書の核心ともいえるメッセージです。

BORAとしての感想

この本、読みながら「まさにリバーシーバスと同じだ」と何度もうなずきました。
川に立つとき、僕らはスマホの通知も、人工的な照明も、時間の流れさえ忘れます。

あれは単なる“趣味”ではなく、
人間が野生に戻るための時間なんですよね。

水の流れを読み、風を感じ、足元の砂の感触を確かめながら一投一投を重ねる。
それこそが「GO WILD」が説く“原始の生き方”そのもの。

結局、僕らが川に惹かれるのは、
魚を釣るためだけじゃなく、自分の中の野生を取り戻すためなんだと思います。


まとめ

『GO WILD』は健康本というより、“人間とは何か”を思い出させてくれる一冊。
自然の中に身を置くことが、最高の治療であり、最強の予防。

だからこそ僕は今日も、
パソコンを閉じてロッドを持ち、
川へ向かう。

──それが、僕の「GO WILD」。


参考文献
『GO WILD 野生の体を取り戻せ! ― 科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス』
ジョン・J・レイティ/リチャード・マニング 著(NHK出版)